
SMT療法
SMT療法とは
従来のFMT療法(Fecal Microbiota Transplantation:腸内フローラ移植療法)は、健康なドナーの腸内細菌叢や菌体を患者様の腸内に移植することで、腸内環境を改善する治療法です。
当院では、従来のFMT療法のリスクを極めてゼロに近づけ進化させた「SMT療法(Sophisticated Microbiota Transplantation)」を行っております。当院独自のマッチング検査を実施し、患者様の腸内環境に合わせた最適の菌体を選別・マッチングして腸内に移植する革新的な手法です。
これにより、腸内環境の根本的改善、個別化された治療アプローチ、副作用リスクの低減を同時に実現し、従来では困難だった難治性疾患の改善にも期待が持てます。


治療概要
昨今の研究により、腸内細菌叢が単なる消化器系だけでなく、免疫系、神経系、代謝系など全身の健康に深く関わっていることが明らかになっています。
特に自己免疫疾患、慢性炎症性疾患、メタボリックシンドローム、そして一部の精神・神経疾患において、腸内細菌叢の乱れ=「ディスバイオーシス」が関与していることが示唆されています。
SMT療法は、個々人の腸内環境に合わせて、このディスバイオーシスを改善することを目的としています。
治療プロセス
- 検査(便・血液)
患者様の腸内環境の現状を詳細に把握するため、便検査および血液検査を実施します。この検査により、腸内細菌叢の多様性や有害菌の存在、炎症マーカーなどを評価します。
- 検査結果の分析
検査結果は3~4週間後にご説明します。当院の専門医が結果を詳細に分析し、患者様の腸内環境に最適な治療法を選定します。
- 培養と菌体選択
検査結果に応じて最適な菌体を選択し、食生活や生活習慣についても的確に指導します。当院では厳格な基準で菌体を選定し、安全性を最優先しています。
- 移植と補助療法
選別された菌体を内視鏡または注腸移植します。同時に当院オリジナルの生菌を服用していただき、移植された腸内細菌の定着を促進します。
- 治療評価
一定の治療期間を経て、腸内環境の変化および腸もれの程度を、腸内フローラ検査によって再評価します。

